AIで人事労務が変わる!NotebookLM活用術~就業規則も過去事例もスッキリ整理・引継ぎも安心~

「就業規則のあの条文、どこだっけ…?」「前の担当者はどう対応したんだろう…?」 中小企業の経営者様、人事労務ご担当者の皆様、日々こんなお悩みをお持ちではありませんか?
- 膨大な就業規則や関連規程の中から、必要な情報を探し出すのに時間がかかってしまう。
- 過去の労務相談の対応履歴や判断基準が、担当者個人の記憶や記録に頼っていて、共有が難しい。
- 人事担当者の異動や退職の際、業務の引継ぎに苦労する。専門的な内容も多く、抜け漏れが心配…。
これらの課題は、情報へのアクセスしにくさや、業務の属人化が原因となっていることが少なくありません。
もし、これらの情報がもっと手軽に、そして正確に引き出せたら…。もし、担当者が変わってもスムーズに業務を継続できるとしたら…。
そんな願いを叶えるかもしれないツールとして、今、Googleが提供するAI搭載ノートツール「NotebookLM」が注目されています。今回は、このNotebookLMを人事労務業務に活用する方法と、その可能性について分かりやすく解説します。
NotebookLMって何?話題のAIツールを分かりやすく解説
NotebookLMは、一言でいうと「あなたがアップロードした情報源に基づいて、AIが質問に答えたり、情報を整理したりしてくれる」ツールです。
一般的な検索エンジン(Google検索など)は、インターネット上の膨大な情報から答えを探し出します。一方、NotebookLMは、あなたが指定した資料(ソース)だけを情報源とします。 例えば、自社の就業規則、業務マニュアル、過去の会議の議事録などをアップロードすると、NotebookLMはその内容を学習し、あなたの「専属アシスタント」のように働いてくれるのです。
PDFファイルやテキストファイル、Googleドキュメントなど、様々な形式の資料を読み込ませることができます。そして、読み込ませた情報について、自然な言葉で質問したり、要約を依頼したり、アイデアの壁打ち相手になってもらったりすることが可能です。
活用法1:就業規則をNotebookLMにアップロード!人事労務の業務がスピードアップ
企業の憲法ともいえる就業規則。法改正への対応や従業員からの問い合わせなど、人事労務担当者が参照する機会は非常に多いですが、そのボリュームや複雑さから、必要な情報を探し出すのに苦労することも少なくありません。
ここにNotebookLMを活用する大きなメリットがあります。
メリット1:質問するだけで該当箇所をピンポイント表示!
就業規則や関連規程のPDFデータなどをNotebookLMにアップロードしておけば、AIがその内容を理解します。そして、あなたが知りたいことを質問するだけで、関連する条文や箇所を瞬時に探し出し、提示してくれます。
- 「育児休業を取得できる条件は?」
- 「慶弔休暇の日数を教えて」
- 「時間外労働の上限について、うちの会社の規定はどうなっている?」
このように、まるで社内のベテラン担当者に尋ねるかのように、自然な言葉で質問できます。もう、分厚いファイルをめくったり、キーワード検索でヒットした大量の候補から該当箇所を探したりする手間を大幅に削減できるでしょう。
メリット2:複雑な規定もAIが整理・説明してくれる可能性
就業規則の中には、複数の条文にまたがって内容が規定されていたり、専門用語が多くて解釈が難しかったりする部分もあります。NotebookLMに「〇〇について分かりやすく説明して」と依頼すれば、AIが関連情報を整理し、より平易な言葉で説明してくれる可能性があります。 (※ただし、AIによる説明はあくまで解釈の一助であり、法的な判断や最終確認は必ず専門家にご相談ください。)
こんな場面で役立つ!(具体例)
- 従業員からの問い合わせ対応時: 「有給休暇の残日数ってどうやって確認できるの?」「病気で休んだ場合の扱いは?」といった質問に、迅速かつ正確に回答するための根拠を素早く見つけられます。
- 新しい社内制度の導入検討時: 既存の就業規則との整合性や、新たに追加・修正すべき条文を洗い出す際の参考情報を効率的に収集できます。
- 法改正への対応時: 改正内容が自社の就業規則のどの部分に影響するのか、関連する条項を素早く特定し、見直し作業をスムーズに進める手助けとなります。
活用法2:過去の対応履歴をテキスト化してNotebookLMへ!引継ぎもナレッジ共有もスムーズに
「このケース、以前はどう対応したんだっけ…?」人事労務の現場では、過去の事例が非常に重要な判断材料となることがあります。しかし、その記録が個人の記憶やバラバラのファイルに残っているだけでは、いざという時に活用できません。特に担当者の変更があった場合、その情報が失われてしまうリスクも。
NotebookLMは、こうした過去の対応履歴やノウハウを組織の財産として蓄積・活用するための強力なツールとなり得ます。
メリット1:担当者が変わっても安心!業務の属人化を防ぐ
過去の労務相談の内容、それに対する具体的な対応経緯、判断の根拠となった法令や社内規程、関連部署との調整記録などをテキストデータとしてNotebookLMにまとめておきましょう。
そうすることで、たとえ担当者が異動や退職で変わったとしても、新しい担当者はNotebookLMに質問するだけで、過去の事例を簡単に参照できます。これにより、引継ぎにかかる時間や労力を大幅に削減できるだけでなく、「担当者がいないと分からない」といった業務の属人化を防ぎ、安定した業務継続性を確保できます。
メリット2:事務所や部署全体のノウハウを蓄積・共有できる
個々の担当者が経験から得た知識や判断のポイントは、非常に貴重なノウハウです。これらをNotebookLMに集約することで、組織全体の知識ベースを構築できます。
- 同様の事案が発生した際に、過去の対応を参考にすることで、より迅速かつ適切な判断が可能になります。
- 対応のばらつきを防ぎ、社内における公平性や従業員満足度の向上にも繋がる可能性があります。
- 新任担当者の教育・研修資料としても活用でき、早期の戦力化を支援します。
こんな情報を蓄積しよう!(具体例)
- 従業員からの労務相談と回答の記録: 質問内容、関連法規、社内規程、回答内容、その後のフォローアップなどを記録。
- トラブル発生時の対応記録: 問題の発生経緯、関係者へのヒアリング内容、解決に向けたプロセス、最終的な対応と再発防止策など。
- 行政機関(労働基準監督署、ハローワークなど)への確認事項と回答の記録: 問い合わせ内容、担当者、回答、関連資料など。
- 法改正や新制度導入に伴う社内対応の経緯: 検討事項、会議の議事録(要点)、決定事項、従業員への周知方法など。
これらの情報をテキスト化し、日付や関連キーワードと共にNotebookLMに保存しておくことで、必要な時にすぐに引き出せる「生きたナレッジベース」が構築できます。
NotebookLMを人事労務で活用する際のポイントと注意点
NotebookLMは非常に便利なツールですが、効果的に活用するためにはいくつかのポイントと注意点があります。
Point1:読み込ませる情報の正確性が何よりも重要
AIは、学習した情報に基づいて回答や提案を行います。そのため、NotebookLMに読み込ませる就業規則や過去の対応記録が、常に最新かつ正確な内容であることが大前提です。古い情報や誤った情報が混在していると、AIも誤った回答をしてしまう可能性があります。定期的な情報の棚卸しや更新を心がけましょう。
Point2:機密情報の取り扱いは慎重に
人事労務情報には、従業員の個人情報や企業の機密情報など、非常にセンシティブな情報が多く含まれます。NotebookLMにこれらの情報をアップロードする際には、Googleの利用規約やセキュリティポリシーを十分に確認し、情報漏洩のリスクがないか、自社のセキュリティ基準に適合するかを慎重に検討してください。アクセス権限の管理など、適切な対策を講じることが不可欠です。 (※2025年6月現在、NotebookLMのデータはGoogleアカウントに紐づき、第三者と共有しない限り基本的には自分だけがアクセスできる仕組みですが、ご利用の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。)
Point3:AIの回答はあくまでサポート。最終判断は人間が
NotebookLMは非常に高度なAIですが、万能ではありません。特に、法的な解釈が複雑に絡む問題や、個別の事情を深く考慮する必要がある判断については、AIの回答を鵜呑みにせず、必ず人事労務の専門家(社会保険労務士など)に相談し、最終的な判断は人間が行うようにしてください。NotebookLMは、あくまで業務効率化を助ける「優秀なアシスタント」と捉え、上手に活用しましょう。
Point4:まずはスモールスタートで試してみる
いきなり全ての情報をNotebookLMに投入しようとせず、まずは特定の業務範囲(例えば、育児介護休業規程に関するQA対応や、特定の期間の相談履歴など)や少量の資料から試してみて、その効果や使い勝手を確認することをおすすめします。実際に使ってみる中で、自社に合った活用方法や運用ルールが見えてくるはずです。
【まとめ】NotebookLMで人事労務をもっとスマートに!お困りごとは社労士事務所ぽけっとへ
NotebookLMは、人事労務における情報管理、業務効率化、そしてスムーズな引継ぎを実現するための新しい選択肢となる可能性を秘めています。就業規則の参照、過去事例の検索といった日々の業務が格段にスムーズになれば、人事労務担当者はより創造的な業務や、従業員一人ひとりに寄り添った対応に時間を使うことができるようになるでしょう。
「AIツールを導入してみたいけど、何から始めればいいか分からない…」 「自社の就業規則が古いままで、どう見直せばいいか悩んでいる…」 「過去の労務トラブルの対応記録が整理できていない…」
このようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、私たち社労士事務所ぽけっとにご相談ください。NotebookLMのような新しいツールの活用支援はもちろんのこと、就業規則の整備、労務管理体制の構築、日々の労務相談まで、専門家の視点から貴社の人事労務をトータルでサポートいたします。
AIの力を借りながら、よりスマートで質の高い人事労務管理を目指しませんか?社労士事務所ぽけっとが、その第一歩をお手伝いします。
免責事項
本記事は、NotebookLMの一般的な機能や活用可能性について解説したものであり、特定の効果を保証するものではありません。NotebookLMの利用規約や機能は変更される可能性があるため、常に最新の公式情報をご確認ください。また、本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個別具体的な事案に対する法的アドバイスを提供するものではありません。具体的な労務問題については、必ず社会保険労務士等の専門家にご相談ください。