暗記が苦手だった私が社労士試験で1日10時間勉強を継続できた理由~ポモドーロと忘却曲線で乗り越えた体験談~

こんにちは!社労士事務所ぽけっとです。
梅雨の足音が聞こえ始め、社労士試験の直前期に突入された受験生の皆さんは、緊張感と期待感が入り混じる日々をお過ごしのことと思います。振り返れば、私も昨年の今頃は、仕事をしながら空き時間はひたすら机に向かい、『合格』という二文字を追い求めていました。
今回は、そんな私の受験生時代の経験から、特に効果的だった勉強法についてお話ししたいと思います。「暗記が苦手で…」「長時間勉強するのが辛い…」と感じている方に、少しでもヒントになれば幸いです。
1日10時間勉強も苦にならない!「ポモドーロテクニック」との出会い
「1日10時間勉強」と聞くと、多くの方が「そんなに集中力が続くわけがない…」と思われるかもしれません。実際、私も最初はそうでした。しかし、「ポモドーロテクニック」を知ってから、私の勉強スタイルは一変しました。
ポモドーロテクニックとは?
ご存知の方も多いかもしれませんが、ポモドーロテクニックとは、短い作業時間と短い休憩を繰り返す時間管理術のことです。具体的には、
- 25分間集中して勉強する(これを1ポモドーロと呼びます)
- 5分間の短い休憩を取る
- 上記1と2を4回繰り返す(合計2時間)
- 4回目のポモドーロが終わったら、15分~30分の長めの休憩を取る
というサイクルを繰り返します。
私のポモドーロ活用法と実感した効果
私はこの25分+5分のサイクルを基本に、25分のまとまった時間がとれそうな時は1セットでも多くこなせるようにしていました。
この方法の何が良かったかというと、まず「25分だけ頑張ればいい」という手軽さです。長い時間ぶっ通しで勉強しようとすると、始める前から気が重くなってしまいますが、25分なら「とりあえずやってみよう」という気持ちになれます。そして、実際に25分間集中してみると、意外とあっという間に時間が過ぎるのです。
5分間の休憩では、軽いストレッチをしたり、飲み物を飲んだり、窓の外を眺めたりと、時には仮眠をとっていました。この短いリフレッシュが、次の25分間の集中力を高めてくれるのを実感しました。
結果として、1日トータルで見ると10時間近く勉強している日もありましたが、ポモドーロテクニックのおかげで、精神的な負担を感じることなく、むしろゲーム感覚でタスクをこなしていくような感覚で勉強を継続できたのです。
暗記が苦手でも大丈夫!「忘却曲線」を味方につけた暗記術
社労士試験は、膨大な量の法律や通達を覚えなければなりません。元々、私は数学のような論理的に考える科目の方が得意で、単純な暗記は非常に苦手意識がありました。そんな私が頼ったのが、「忘却曲線」の理論です。
忘却曲線とは?
エビングハウスの忘却曲線が有名ですが、これは「人は何かを学習した後、時間とともにどれだけ忘れてしまうか」を示したものです。簡単に言うと、覚えたことは何もしなければどんどん忘れていってしまう、ということです。
しかし、この忘却曲線には続きがあります。それは、「適切なタイミングで復習することで、記憶の定着率を高めることができる」という点です。
私の「忘却曲線」活用暗記法
この理論を自分なりに解釈し、私が実践したのは「深く追わず、毎日目にする」という方法です。
具体的には、
- 一度で完璧に覚えようとしない
最初から全てを記憶しようとすると、覚えられない項目が出てきたときに挫折感を感じてしまいます。なので、「今日はこの範囲に目を通す」というくらいの軽い気持ちで取り組みました。 - 毎日、同じ範囲を繰り返し見る
テキストや問題集の同じ箇所を、翌日、3日後、1週間後…というように、意識的に何度も目に触れるようにしました。最初は「ただ眺めているだけ」に近い感覚でも構いません。
この方法を続けていると、不思議なことに、最初は全く覚えられなかった項目も、いつの間にかスッと頭に入ってくる瞬間が訪れます。本当にしぶとく覚えられなかったものは、1ヶ月以上かかったものもありましたが、諦めずに毎日目にすることで、最終的には記憶に定着させることができました。
この「毎日目にする」というのは、脳に「これは重要な情報なんだ」と認識させる効果があるのかもしれません。一度に長時間かけて覚えようとするよりも、短時間でも毎日触れる方が、結果的に効率が良いと感じました。
ちなみに画像の暗記カードは私の努力の跡です。問題をひたすら繰り返す。間違ったら明日から再スタート。正解したらまた3日後に再確認。
暗記嫌いを克服!社労士試験が教えてくれた「どうにかなる」という自信
前述の通り、私は元々暗記が大の苦手でした。学生時代も、歴史の年号や英単語の暗記には本当に苦労しました。なので、社労士試験の勉強を始めた当初は、「こんなにたくさんのことを覚えられるのだろうか…」と不安でいっぱいでした。
しかし、ポモドーロテクニックで集中力を維持し、忘却曲線を意識した反復学習を続けるうちに、少しずつですが、確実に知識が積み重なっていくのを感じました。そして、あれほど苦手だった暗記作業が、だんだんと苦ではなくなってきたのです。
もちろん、すぐにスラスラと覚えられるようになったわけではありません。しかし、「覚えられなくても、時間をかければいつかは覚えられる」「今は分からなくても、繰り返せば理解できる日が来る」という、ある種の「楽観的な諦め」のようなものが生まれました。
この経験を通じて、私は「暗記が苦手」というコンプレックスを克服できただけでなく、「どんなに困難に見えることでも、工夫と継続で道は開ける」という自信を得ることができました。今では、「何事も、まあ、どうにかなるだろう」と前向きに捉えられるようになったのは、社労士試験という大きな壁に挑戦したおかげだと思っています。
おわりに
社労士試験は、確かに簡単な試験ではありません。しかし、正しい努力を継続すれば、必ず道は開けます。
もし今、あなたが勉強法に悩んでいたり、思うように成果が出ずに苦しんでいたりするなら、私がご紹介したポモドーロテクニックや忘却曲線を意識した暗記法を、ぜひ試してみてください。もちろん、これが全ての人に合うとは限りませんが、何かしらのヒントになれば嬉しいです。
そして何よりも大切なのは、「自分ならできる」と信じることです。直前期は精神的にも辛い時期ですが、これまで頑張ってきた自分を褒めてあげてください。そして、体調管理にはくれぐれも気をつけて、万全の態勢で本番を迎えられることを心から応援しています!
社労士事務所ぽけっとは、頑張るあなたを応援しています。